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March 24, 2017

PENTAX KP ダイナミックレンジ補正とHDR

Kp000645r
PENTAX KP / FA31mm

PENTAX KPのダイナミックレンジ補正(ハイライト補正とシャドウ補正)、HDRを試してみました。
昼近く、ブロック塀前に生えるみかんの木を、真北から真南に向って、絞り優先、開放F1.8、ISOオートで撮影。
空は晴れ。ただし木のバックのあたりの空は薄く雲がかかっています。
最初は何も補正していない写真。
カメラ、レンズにとってはきびしい被写体で、背景の空は真っ白に飛び、光の当たった葉やアパートの薄いグレーの屋根も白く飛び、飛んだ部分とそうでない部分の境界にはパープルやグリーンのフリンジが盛大に発生しています。

個人的な感想ですが、このカメラで明暗の差が大きな被写体を撮ると、暗部の表現のためにダイナミックレンジの多くが回されるような印象があります。
陰になっている部分が、なかなか黒くつぶれないんですよね。
逆にハイライト近くはあまり階調が残らずに、広い範囲にわたって飛んでいます。
最初からある程度シャドウ補正がかかっているようなイメージです。

Kp000647hr
PENTAX KP / FA31mm

ここでハイライト補正をオンにしてみます。
オートで100だったISOは200に上がり、1/800だったシャッター速度は1/1600に。
空と一緒にすっ飛んでいた左上の電線が見えてきましたが、同じく飛んでいた右上のアパートの屋根はそのまま。飛んでいた葉の光沢面もほぼもとのままです。
うーん……弱い。
ハイライト補正は「オン、オフ、オート」の3つだけで、効き方は選べない仕様ですが……
わざわざ補正をかけてるんだから、もうちょっと効かせてくれても……

Kp000652s1r
PENTAX KP / FA31mm

今度はハイライト補正は切り、全3段階あるシャドウ補正のうち1段分の補正をオンに。
ISOは100のまま。シャッター速度は1/640へ。
陰の部分が明るく持ち上がっています。
左上の電線は再び消滅。
だけじゃなくて、ありゃりゃ?
何も補正しなかったときには一部が見えていた、右手のアパートの屋根がすべてすっ飛んでいます。

Kp000650s3r
PENTAX KP / FA31mm

シャドウ補正を3段に。
ISO100、シャッター速度1/640は変わらず。
陰の部分はさらに持ち上がり、全体にメリハリが薄れ、フレアっぽい印象になりました。
ただK5のときとは違い、持ち上げられた暗部がノイジーになるという印象はありません。
消えた電線と屋根は当然のように、消えたまま。
明暗の差が圧縮され、眠くなった感じ。
筆者の好みからは外れますねえ。
こっちに3段もつけるんだったら、ハイライト補正のほうを3段にしてほしいです。

Kp000653r
PENTAX KP / FA31mm

ハイライト補正、シャドウ補正ともオートにしてみました。
これがKPのデフォルトの設定です。
ISOは200、シャッター速度は1/1250。
お?
消えた電線と屋根が復活しました。
暗部は無補正のときより明るいです。
シャドウ補正が1段階ぐらい効いている感じ。

筆者はK5のときにはハイライト補正は常時オン、シャドウ補正はオフにしていました。
今までKPではデフォルトの設定通りに両方オートにしていましたが、以上の結果を見て、シャドウ補正はK5のときと同じくオフに、ハイライト補正はオートにすることにしました。
しかしKPのハイライト補正、効きが弱いです。
せっかく高感度特性がいいのだから、ISOが400になってもいいので、もう1段効くようにしてほしいですねえ。

さて、続いてHDRを試してみます。
露出を変えて連写した3枚の写真を合成し、ダイナミックレンジを拡大する仕組み。
K5にもあったのですが、そのときはとりあえず試してはみたものの、合成処理に時間がかかりすぎて、以後は1度も使っていませんでした。
KPでは画素数が増えたにも関わらず、処理時間が数秒レベルにまで短縮され、実用範囲に入ってきた印象があります。
連写する間に画像がずれた場合もカメラが自動で修復してくれるので、手持ちでも使えるというのがうれしいですね。
さあ、やってみましょう。
……と、あっ、風が……え?

Kp000655hdr1c
PENTAX KP / FA31mm(等倍切り出し HDR1)

ありゃあ?
なんか画像がグシャグシャです。
よく見ると葉っぱが二重三重になっています。
下と見比べてみてください。

Kp000645c
PENTAX KP / FA31mm(等倍切り出し 無補正)

なるほど……
いくら修復して合成するとは言っても、連写の途中で風が吹いたらだめなんですね。

Kp000656hdr1r
PENTAX KP / FA31mm

気を取り直して、撮り直し。
うん、今度はだいぶいいです。
といっても細かく見ると、ところどころで葉が二重になっています。
どうもHDR、木とかは苦手みたいですねえ。

でも今回は、電線が復活したのみならず、青空も大部分、青い色が見えてきました。
右上のアパートの屋根も、より広い範囲で回復しています。
真っ白に飛んでいた葉っぱも一部、ニュアンスが出てきました。
やはりHDR、ハイライト補正より白飛び消し機能が強力のようです。
ついでに暗部もだいぶ持ち上がっています。

Kp000657hdr2r
PENTAX KP / FA31mm

続いてHDRのタイプ2を試してみます。
これは暗部がさらに持ち上がり、かつ色調もオリジナルとは変わっています。
以前に「誇張」といっていたモードみたいですね。

Kp000660hdr3r
PENTAX KP / FA31mm

タイプ3。
輪郭が強調され、コントラストも不自然に高くなっています。
きれいといえばきれいですが、ここまでくるとデジタルフィルターの一種のような感じ。

Kp000661hdradr
PENTAX KP / FA31mm

最後が、HDR-ADVANCEDというタイプ。
ネットで見ると、HDRに、輪郭部分のコントラストを高めて被写体の凹凸や質感を強調する機能である「明瞭強調」を加えたもの、ということのようです。
おかげで、右上のアパートの屋根がはっきりしてきましたが……
全体に色が汚く、ギスギスした落ち着かない絵作りです。
空は晴れているのに煤煙がかかったみたいだし、下草の葉とか、プラスチックのフィルムみたい。

うーん……
HDR、どうもメーカーさんでは実用の技術というより、特殊効果という感覚で見ているようですね。
残念ながら、筆者的には期待外れでした。
被写体を選べば、もう少し使えるのかな?

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