Posts categorized "センター・コントロール・キーボード"

July 30, 2014

センター・コントロール・キーボード 1 親指シフトとキーボード

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RICOH GR

今年の2月下旬、法律学者の塩澤一洋(shio)先生のブログ「shiology」を拝見し、先生が親指シフトを使っていること、専用キーボードを使わずともキーリマップソフトを使うことで、一般的なJISキーボードで親指シフトが可能であることを知りました。
ブログのリンクを辿り、親指シフト「orzレイアウト」の作者、大東信仁 (ものくろ)さんのサイト「ものくろぼっくす」から、Windows用のキーリマップソフト「DvorakJ」の存在を知り、DvorakJの作者であるblechmusikさんのサイト「blechmusikの日記」より、ソフトをダウンロード。
ただ仕事が忙しかったため、初めて親指シフトを試してみたのは、1月経った3月下旬のことでした。
最初にものくろさん作の、NICOLA配列の右手側を右に1字分ずらした「orzレイアウト」を試してみたのですが、なぜか違和感があってうまくいきません。続いて一般的なNICOLA配列を試してみると、こちらはしっくりきたので、NICOLA配列で親指シフトの練習を始めることにしました。
なぜブログで「使いやすい」と推奨されていたorzレイアウトがうまくいかなくて、より富士通オリジナルの親指シフトに近いNICOLA配列が使いやすかったのか。
その理由は、そのときはわかリませんでした。
しかし、今はわかります。
キーボードのキー配置の違いが原因だったのです。
実験してみましょう。
まず、タイピングの正式な姿勢をとります。
具体的には、キーボードのJのキーが体の中心(おへその位置)に来るよう、左右の位置を合わせた上で、リラックスした状態で両手をキーボードの上に置き、人差指から小指までをホームポジションに置きます。ホームポジションとは、英字キーボードで一般的なQWERTY(クウォーティー)配列で言うと、左手は小指がA、 薬指がS、中指がD、 人差指がFのキーの上。右手は小指から順に;、 L、 K、 Jのキーの上です。
このとき、両手の親指はどこにあるでしょうか。
筆者の場合、左手の親指は左手人差指より半キー分内側、Vのキーの下にきます。右手の親指は右手人差指より4分の1キー分内側、JとNのキーの間にきます。
筆者が使っているキーボード(上の写真。昔のDELLのパソコンに付属していた、日本語109JISキーボード)では、それぞれの位置にうまい具合にスペースキーと変換キーがあります。ですからスペースキーと変換キーを左手と右手の親指シフトキーにあてれば、そのままNICOLA配列の親指シフトが使えるのです。逆にこのキーボードでorzレイアウトにするのであれば、変換キーではなく、かなキーを右親指シフトキーに当てなくてはなりません。
ところが、このようなケースはむしろ例外。
世の中の大部分のキーボードでは、こうはなりません。

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RICOH GR

上は筆者がタブレットのnexus7と一緒に使おうと購入した、ELECOMのBluetoothキーボード。
見ての通り、スペースキーがVのキーからNのキーまで伸びており、変換キーはほぼMのキーの下にあります。仮にこのキーボードで親指シフトしようとしたら、確かに右手側を1字分右に移動しなくては使いにくいはずです。むしろ全体を1字分右に移動したほうが、親指ホームポジションの関係からはよさそうに思われます。
高級キーボードの代表格と言われる、東プレの「Realforce」日本語108配列モデルや、shio先生お使いのPFUの「Happy Hacking Keyboard(HHK)」の日本語配列モデルも、同様にスペースキーがVのキーからNのキーまで伸びており、変換キーはMのキーの下にあります。
どうも、これぐらいがJISキーボードの標準のようですが、さらにスペースキーが長い製品も少なくありません。
なお親指シフトが可能なのは日本語キーボードのみ。英字キーボードはJISキーボード以上にスペースキーが真ん中を大きく占領しており、親指シフトは不可能です。

いくら「キーリマップソフトがあれば、専用キーボードなしで親指シフトが可能」とは言っても、メーカー側が想定している使い方ではないので、やはりキーボードによる制約は出てしまうのです。
筆者がなんとなく気に入っていた昔のDELLの日本語109キーボードがピタリと親指シフトにはまったのは、かなり珍しいケースでした。
問題は、自分のではないパソコンを使う場合です。
無意味に巨大なスペースキーの存在とメーカーごとにまちまちのキー配置という問題により、現状で親指シフトを使うには、キーボードの形状に応じて2種あるいは3種の配列を使い分けるしかありません。
「USBメモリーにDvorakJを入れて持ち歩けば、マンガ喫茶でもどこでも親指シフトが使える」と思って導入したのですが、残念ながらそういうわけにはいかないようです。
この問題をどうするかについては、その後、いろいろ考えることになりました。
(それについては、また後日に…)

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July 28, 2014

センター・コントロール・キーボード 2 親指シフトとキーボード その2

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ケース1 

前回お話ししたように、現状の日本語キーボードでは、親指ホームポジションとキーとの関係が一定していません。
このためみなさんが、もしキーリマップソフトを使って親指シフトを導入することをご検討中でしたら、最初に今お使いのキーボードのキー配置を確認することが必要になります。
見なくてはいけないのは、左右の親指のホームポジション。
具体的にはVのキーの下とNのキーの下に、何のキーが来るかです。
おおまかに、3つのケースに分かれるでしょう。

ケース1が、
「Vのキーの下がスペースキー、Nのキーの下が変換キー」
という、筆者の場合と同じ配置のとき(上)。
これは、
「おめでとうございます! あなたのキーボードは、そのままNICOLA配列が使えます! とってもラッキーです! すぐに親指シフトを始めましょう!」
というケースになります。
この場合のスペースキーの長さは、文字キーの2倍程度。
でも残念ながら、めったにありません。

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ケース2

ケース2が、
「Vのキーの下がスペースキー、Nのキーの下もスペースキー。でも、その右隣のMのキーの下は変換キー」
という配置(上)。
これは、
「大丈夫です! あなたのキーボードは、そのままNICOLA配列を使うことはできませんが、NICOLA配列の右手側をキー1つ分右にずらした、orzレイアウトが使えます!」
となります。
スペースキーの長さは、文字キーの3倍程度。
現時点では、このようなキーボードがもっとも多いと思われます。
なおorzレイアウトについては、作者であるものくろさんのサイト「ものくろぼっくす」から、各種キーリマップソフト用のレイアウトがダウンロードできます。

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ケース3

ケース3は、
「Vのキーの下がスペースキー、Nのキーの下もスペースキー。その上、Nの右隣のMのキーの下までスペースキー」
という配置(上)。
これは、
「残念です! あなたのキーボードでは、このままでは親指シフトは使えません! すぐにキーボードを買い替えるか、自分で新しいキー配列を考えましょう!」
となってしまいます。
スペースキーの長さは、文字キーの4倍以上。
現実には、このようなキーボードも少なくありません。

この他、「Vのキーの下が無変換キー、Nのキーの下がスペースキー」という場合も考えられ、それなら左親指シフトに無変換キーを、右親指シフトにスペースキーを当てることで、NICOLA配列が使えます。
ただ、筆者はそういうキーボードを見たことはありません。
あるとしても、かなりレアケースだと思われます。

また、キーボードによっては親指のホームポジションの場所が、ちょうどキーとキーの境目ということもあるかと思います。
残念ながらそのようなキーボードも、親指シフトにはあまり向いていないと思われます。

なお、ここではわかりやすく、
「左右親指のホームポジションは、Vのキーの下とNのキーの下」
と申し上げましたが、これはかなりざっくりした表現です。
実際には親指のホームポジションの位置は、体とキーボードの位置関係によって少し変わります。
タイピング教室などでは、両手のホームポジションの中間(GとHのキーの境目)ではなく、キーボードのJのキーが体の中心(おへその位置)に来るよう、キーボードの位置を合わせるよう、指導しています。
そのようにキーボードを置いた場合、両手のホームポジションの中間(GとHのキーの境目)が体の中心に来るようにキーボードを置いたときと比べ、右親指のホームポジションが少し右にずれ、Nのキーの右端近くになってきます。
どういうわけか、左親指のホームポジションはあまり変わらないようです。

タイピング教室で、Jのキーがおへその位置に来るようにキーボードを置くのは、機械式タイプライター以来の伝統ということです。
機械式タイプライターの時代には、タイピストは右側に手書きの原稿を置き、それを見ながらタイプライターで清書することが多かった。このため機械式タイプライターのキーボードは、体の正面よりやや左側にずらした位置に機械を置いた場合に、もっとも指の移動がしやすい設計になっているのだそうです。
現代のPC用キーボードでも、キー配列は左右対称ではなく、左上から右下に向かう、斜めのラインに沿ってキーが配置されています。
このようなキーの並べ方も実は、機械式タイプライター以来の伝統だったのですね。

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July 26, 2014

センター・コントロール・キーボード 3 親指タッチタイピング

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一般的な英語キーボードのキー配列(paintで作図)

さて、「今のキーボードは親指シフトを前提にしておらず、スペースキーの大きさがまちまちで使いにくい」という話をしました。といっても当初は「まあ、メーカー側が想定している使い方ではないから、しょうがないな」ぐらいに思っていた筆者ですが、時間が経つにつれ、
「待てよ。今のキーボードの設計は、間違っているのではないか」
と思うようになりました。
といっても別に、「すべてのJISキーボードは、親指シフト前提に設計するべきだ」と言おうとしているわけではありません(笑)。
以下、説明です。

親指のホームポジション、すなわち人差指から小指までの各指をホームポジションに置いたときの左右の親指の真下の位置は、他の指のホームポジションと同様に、打鍵の際まったく指の位置の移動を伴わない、特に打ちやすいポジションです。
言い換えれば、特によく使うキーを置くべき場所といえます。
さらに言えば、そのホームポジションに置かれた両親指の間には、ほぼキー1つ分のスペースがあります。ここも両方の親指どちらからでも容易に打鍵できる場所であり、両親指の外側も、タッチタイピング可能な好位置です。
現実には英文入力用のキーボードでは、これらの好位置がまとめてスペースキーに占領されています。
日本語用のJISキーボードでも、スペースキーは他の文字キーの2字ないし3文字、場合によってはそれ以上のスペースを占めています。
考えてみるとこれは、きわめて不合理な設計ではないでしょうか。
「これらの場所には、入力作業中に使用頻度の高いキーを、ルールを定めて配置すべきではないのか」
というのが、筆者が抱いた疑問なのです。
この疑問、まちがっているでしょうか?

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電気通信大学 UECコミュニケーションミュージアム 展示品紹介より
Underwood社 1929年製 携帯用タイプライター(部分)

英文用キーボードでスペースキーが巨大なのは、おそらく機械式タイプライターの時代に、最下段をまるまるスペースキーが専有する構造となっていたことの名残りでしょう。キーボードが電子接点方式あるいはタッチパネル方式となった今日では、大きな意味はありません。
日本語用のJISキーボードでスペースキーが大きいのは、英語キーボードの影響と思われます。しかし単語の後に必ずスペースが入る英文と異なり、日本語では行頭にスペースを入れるぐらいで、スペースキーの利用は限られています。そもそも多用するキーだからといって、左右方向のサイズを他のキーの2倍以上も大きくとらなければならない理由は、筆者には思いつきません。

現状のキーボードのスペースキー回りは、たとえて言うなら、商業ビルを建てればテナントが殺到するはずの駅前の一等地を、空き地のまま放ったらかしにしているようなもの。
「親指にもホームポジションがある」
「親指でも複数のキーをタッチタイピングで操れる」
という観念が欠落しているように、筆者には思われます。
もっとも筆者にしても、「親指のホームポジション」などという概念を意識するようになったのは、親指シフトを始めてからの話。それまでそんなことは考えもしていなかったのですから、親指シフトなど聞いたこともない英米圏の人たちが、筆者のような疑問を持たないのは、当然のことなのかもしれません。

では「親指で複数のキーをタッチタイピングで操る」という前提の下で、合理的なキーボードとは、いったいどんな形のものでしょうか?
筆者は好奇心をくすぐられて、この問題について考え始めました。
よかったら、みなさんもぜひ、考えてみてください。
筆者の考えは、次回に紹介いたします。

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July 24, 2014

センター・コントロール・キーボード 4 親指ホームポジションのキー配列

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さて、「親指でも複数のキーをタッチタイピングで操れる」という考え方に基づいて、今のキーボードの最下段を見直すと、どんなデザインになるのでしょうか。
いろいろな考え方があるかと思いますが、以下、筆者の考え方を紹介します。
まず、左右親指のホームポジションに独立のキーを置きます。ここは異論ありませんよね。
次に親指ホームポジションのキーの横幅を、他の文字キーと同じか、気持ち大きい程度に留めます。そうすると間にもう1つのキーを置くことができ、このキーとホームポジション外側の2つのキーを合わせ、都合5つのキーを、タッチタイピングで操作することができるからです。
図にすると、上のようになります。

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RICOH GR

実は筆者が使っている、昔のDELLのパソコンに付属していた日本語109キーボード(写真上)は、「親指タッチタイピング」という視点から見ると、現行のパソコン用キーボードの中でも、もっとも合理的な設計になっています。
縦横18.8ミリの一般の文字キーに対し、スペースキーは縦が27ミリ、幅が37ミリ。一般のJISキーボードでスペースキーの幅が文字キーの3倍前後なのに対し、このキーボードでは同2倍に留まっています。
変換キー、かなキーなど、最下段のその他のキーは横23.4ミリ、縦はスペースキーと同じく27ミリ。
幅は文字キーの約1.24倍です。
この程度の横幅であれば、親指ホームポジションの左右両側に隣接するキーを、タッチタイピングで問題なく操作できます。

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DELLキーボードのキー配列

このキーボードのスペースキーの幅を、最下段の他のキーと同じくらいまで縮めて、親指ホームポジションに配置すると、最初の図とほぼ同じになってきます。
筆者が昔のDELLのパソコンに付属していた安物のキーボードを長年使い続けてきたのは、ストロークが深いのと打鍵した感じがメカニカルなのがなんとなく気に入っているから――と、それまで自分では思っていたのですが、親指シフトを使うようになってから改めて考えてみると、実は市販のキーボードの中でもスペースキーが突出して小さく、かつ変換キーがぴったり右親指のホームポジションに来るレイアウトが、自分にとって使いやすかったからではないか――という気がします。

なお最下段のキーの縦方向の長さについては、制限の必要はなく、むしろ一般のキーより長めのほうが、使いやすいのではないかと思います。
縦方向の長さが、手の大きさの違いを吸収してくれるからです。
ここが短いと、特に普通より手の大きい人が窮屈になってしまうでしょう。

さて次の問題は、空き地に建てたビルに、どんなテナントを入れるか。
つまり親指ホームポジション回りのキーに、何を置くかです。
みなさんはここに、どんなキーがあれば便利だと思いますか?

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July 22, 2014

センター・コントロール・キーボード 5 キー配列 その2

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さて、前回の続きです。
大きすぎるスペースキーを削ってできた親指ホームポジション回りのスペースに、どんなキーを置けばいいのでしょうか。
これについても、いろいろな考え方があると思います。
以下は、筆者の考えの紹介です。

筆者は、2つの親指ホームポジションのどちらかには、やはりこれまで通り、スペースキーを置くのが無難ではないかと思います。
スペースキーは英文では多用するし、日本語入力でも変換機能を割り当てて使うことが多いので、無くすと操作性が大きく変化してしまい、使う人がとまどうだろうと思うからです。
左右親指ホームポジションとその中間の3ヶ所のうち、1つにスペースキーを置くとして、残り2ヶ所のキー配置を、どうするか。
ヒントは、筆者の場合、やはり親指シフトにありました。

親指シフトを使ってみて実感したことの1つが、「親指のホームポジションにあるキーは、他のキーとの同時打ちが、とても楽」ということだったのです。
だったら、親指のホームポジションやその横には、他のキーと同時打ちするキーを置くのがベスト。
では今のキーボードで、他のキーと同時打ちするキーとは、なんでしょうか。
答えは、そう、Shiftキー、Ctrlキー、Altキー、それとWindowsの場合はWindowsキーですね。
このうちAltキー、Windowsキーはあまり使わないし、すでにスペースキーの並びにあります。
なので、より使用頻度の高いShiftキーとCtrlキーが、第一候補になります。

一般のパソコン用キーボードでは、文字キー列の左右の外縁にShiftキー、Ctrlキーが配置され、同時打ちしようとするキーを操作する手とは反対の手の、小指を伸ばして打つ設計となっています。
こうしたキーの配列は、大型スペースキーと同じく、機械式タイプライターの設計を引き継いだものでしょう。
けれども入力作業の効率性という観点からは、他のキーとの同時打ちが操作の基本となるShiftキー、Ctrlキーが、左右小指を本来のホームポジションから移動させて打たなければならない位置にあるのは、不合理です。
このような配置の結果、文字キー列の左右両側にShiftキー、Ctrlキーを各1個ずつ置く必要が生じ、またShiftキー、Ctrlキーと他の文字キーとの同時打ちがやりにくくなっています。

もしShiftキー、Ctrlキーが、親指のホームポジションないしそれに隣りあう位置に置かれたら、どうでしょうか。
親指がShiftキーやCtrlキーを押していたとしても、それによって人差指から小指までの各指がホームポジションから外れることはないですから、同時打ちはとても楽になるはずです。
またShiftキー、Ctrlキーが親指で打つ位置にきたことにより、普通のキーボードで文字キー配列の左右に置かれていたShiftキー、Ctrlキーの一部または全部を省略することもできます。
空いた場所に、普通は離れた位置に置かれているEscキー、Delキーなどを持ってくることで、キーボード全体の使い勝手がよくなるはずです。

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図1 日本語用

さて、では、Shiftキー、Ctrlキーのどちらを親指ホームポジションに置くべきでしょうか。
筆者は「ここは順当にShiftキー」と考えます。
Shiftキーは英大文字を入力するのに多用するということと、個人的な理由ですが、親指シフトを使うときに、Shiftキーが親指ホームポジションに来たほうが便利だからです(笑)。
もし親指ホームポジションにCtrlキーが来てしまうと、「Ctrl+文字キー」にはすでにいろいろな機能が割り当てられているので、親指シフトができなくなってしまいます。
一方、Shiftキーであれば、キーリマップソフトを使い、日本語入力中の「Shiftキー+文字キー」に、自由にかな文字を割り当てることができます。
そうすることで、日本語用キーボードはもちろん、これまで親指シフトが不可能だった英語用キーボードでも、親指シフトが使えるようになります。

現状では日本語入力中に「Shiftキー+文字キー」を押すと、英字が入力されることになっています。
が、この機能は別になくても大丈夫。
どうせワンタッチで英字入力に切り替えられるのですから、それで事足ります。

親指シフト用のシフトキーとしてShiftキーを利用する場合、押しっぱなしが可能になるので、専用キーに近い感覚で使え、「スペースキー+文字キー」や「変換キー+文字キー」より使いやすいでしょう。
普通にローマ字入力を使う場合にも、使いやすい位置にShiftキーがあれば、いろいろな利用法が考えられます。
それについては、また後日に検討したいと思います。

センターポジションに置かれたCtrlキーは、これはこれでとても便利です。
先にも触れましたが、「Ctrl+文字キー」には、現在でもさまざまな機能が割り当てられています。
Windowsの場合、たとえばCtrl+Aは全選択、Ctrl+Pはプリント。日本語入力中にもデフォルトでいろいろな機能が割り当てられていて、入力中にCtrl+Kでカーソルを右に移動、同じくCtrl+Lで左に移動。変換中にCtrl+Kで文節を縮小、Ctrl+Lで文節を拡大――といった具合。
ところが、筆者も含め多くの人は、そうした「Ctrl+文字キー」の機能を、十分使いこなせていません。
それというのもCtrlキーは、ほとんどのキーボードで文字キー配列の端っこにあって、押しにくいからです。
筆者などつい最近まで、カーソル移動や文節縮小のたびに、ホームポジションから手を放して、Shiftキーや方向キーを押していました。

もしCtrlキーが親指で押せるセンターポジションにあれば、それを使って、両手をホームポジションから離すことなく、入力中のカーソル移動や選択文節の拡大縮小ができます。
キーボードの隅に置かれているCtrlキーを、左右親指のどちらでも簡単に押さえられるセンターポジションに移動することで、これまで一般の人にはあまり使われてこなかった「Ctrlキー+文字キー」の多彩な機能が、一気に「誰でも普通に使う」ものになるでしょう。

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図2 英語用

このような発想から、図1、図2のようなキーボード配列を考えました。
英語用キーボードについては、左右親指のホームポジションにスペースキーとShiftキー、その間にCtrlキー、親指ホームポジション外側に、一つはAltキー、もう一つはWindowsキーを配置しています。
i OSなど、他のOS用ではWindowsキーの部分が変ってくるでしょう。
日本語入力用キーボードについては、左右親指のホームポジションにShiftキーとスペースキー、間にCtrlキーを置くことは英語用と同じ。
ただ親指ホームポジション外側には、従来の日本語JISキーボードと同じく、左に無変換キー、右に変換キーを配しています。

このような「わりと普通」なキーの並びとしたのは、スペースキーを削ってShiftキー、Ctrlキーを入れる以外はこれまでのキーボードと見た目が同じほうが、より多くの人に受け入れてもらえるのではないか、と考えたからです。
現状では、多くの人がローマ字入力で日本語を書く一方で、日本語用のキーボードを使って日常的に英文や英単語を打っています。
たとえ日本語のローマ字入力が打ちやすくても、英語の入力がやりにくかったり、英語専用のキーボードと操作がまったく違っていたら、使う気になれないだろうな…と、考えたのでした。

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July 20, 2014

センター・コントロール・キーボード 6 Shiftキー+文字キー

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図1 キーリマップソフトによる Shiftキー+文字キー の利用例

「親指にもホームポジションがある」
「親指でもタッチタイピングで複数のキーを操作できる」
「親指の特徴は、他の指との同時打ちが楽なこと」
という、親指シフトの練習で感じた3つの気づきから考えた、独自配列のキーボード。
「何か名前がないと不便だな」
と思って、呼び方を考えました。
このキーボードの特徴は、親指のホームポジションの1つにShiftキーがくること、Ctrlキーが両親指の間にくること。
前のほうだと従来の親指シフトと混同しそうなので、後のほう、これまで文字列の左右の隅にあったCtrlキーが真ん中に移ってくるという点を捉えて、
「センター・コントロール・キーボード(CCK)」
と呼ぶことにします。

CCK、そのままでも便利だと思いますが、実は日本語入力時の「Shiftキー+文字キー」は、まだ未開拓の領域。
せっかくShiftキーが便利な位置に来るのなら、英字を打つのに使うのでは、もったいありません。
キーリマップソフトを使って「Shiftキー+文字キー」に好みの文字や記号を割り当てれば、親指シフトができるというだけでなく、普通にローマ字入力で日本語を打つ場合にも、いろいろな利用法が考えられます。
上の写真はその一例です。
キー内、下が単独打鍵のとき入力される文字。
上が「shiftキー+」で、入力される文字です。
最大のポイントは、右手でテンキー風に数字が打てるようにしたこと。
その部分を拡大してみますね。


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図2 拡大図

現状のローマ字入力では、数字キーや、長音記号に使う「-」などは最上段にあって使いづらく、筆者など、数字はもっぱらテンキーで入力していました。
shiftキーが親指ホームポジションにあれば、キーリマップソフトで数字や長音記号を「Shiftキー+文字キー」に割りつけることで、ホームポジションから手を離さずに入力することが可能になり、格段に便利になります。
付言するなら、こうした利用法もまた、親指シフトから得た発想です。

もちろんキーリマップソフトがあれば、今の普通のキーボードでも、同じように数字を「Shiftキー+文字キー」に割りつけることはできます。
実は、筆者も「DvorakJ」を使い、すでに試してみました。
親指シフトの場合も、数字キーについてはやはり最上段にあって押しにくいのです。
「これで使いやすくなるかな」
と期待したのですが…
やってみるとやっぱり、小指との同時打ちってやりにくいんですよね。
しばらくがんばって使ってみたのですが、そのうち、もとのようにテンキーで入力するようになってしまいました(^^;)。
が、そこで。
「待てよ。親指シフトで、スペースキーとの同時打ちと変換キーとの同時打ちは使ってるけど、無変換キーとの同時打ちには何も入れてないじゃないか」
と気がつき、Shiftキーではなく、余っていた無変換キーとの同時打ちで、数字をテンキー風に打てるようにしてみたのです。
筆者の現用キーボードでは、無変換キーは左親指ホームポジションの外側にあって、タッチタイピング可能です。
使ってみると、Shiftキーとの同時打ちに比べ、格段に使いやすく、すぐになじみました。
「やはり親指と他の指との同時打ちは、小指と他の指との同時打ちより、ずっと使いやすい」
ということを、改めて確認する結果になりました。

無変換キーとの同時打ちによる数字入力は今、親指シフトとともに愛用しています。
この工夫により、文章入力時に最上段を使う必要はまったくなくなりました。テンキーも、電卓やエクセルで続けて数字を入力するときは使いますが、文章を書いているときには使っていません。
JISかな入力で、最上段打ちに四苦八苦していた頃を思うと、
「気がついたら、ずいぶん遠くに来たもんだなあ」
という気がしています(笑)。
ただ数字を連続で入力する場合、shiftキーなら押しっぱなしでいいのに、無変換キーはその都度、同時打ちしなくてはいけないので、その点は少し面倒。
使い勝手という意味では、やはり親指ホームポジションに置いたshiftキーとの同時打ちには、及ばないと思います。

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July 18, 2014

センター・コントロール・キーボード 7 親指シフトと特許

Cck
センター・コントロール・キーボード 日本語用

親指のホームポジションの1つにShiftキーが、両親指の真ん中にCtrlキーがくる、
「センター・コントロール・キーボード(CCK)」。
思いついたのはいいのですが、いたってシンプルなアイデアなので、
「これぐらい、誰か前に考えてたんじゃないの?」
と思い、ためしに特許公報を調べてみました。
「特許電子図書館」というホームページの、「特許・実用新案検索」の中の、「公報テキスト検索」というコーナーで、引っ掛かりそうなキーワードをいくつか入れて、似たような特許がないか探してみます。

最初、「電子計算機 キーボード」と入れたところ、期待したような特許が引っかからず。
次に「親指シフト」で検索してみたら、いくつか出てきました。
まず、本家本元の親指シフトキーボード。
実用新案公報「昭61-42176」と特許公報「昭63-49262」で、富士通の池上良己さんと神田泰典さんが「キーボード」「日本字入力装置用鍵盤」として、特許をとられています。
偉大な発明ですよねえ。

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親指シフトキーボード

その後、わりと最近になって、「一般に使用されているJISかな配列キーボードのスペースキーを中央で分割し、その一方をエンター/リターンキーとする文字入力キーボード」という特許や、また「左右に2分割したスペースキーの片方に変換機能を、もう一方に無変換機能を持たせたキーボード」という特許が、それぞれ黒澤さんと永岡さんという方により、考案されていました。
他にもいろいろ見たのですが、筆者が検索した限りでは、スペースキー2分割の特許はあっても、3分割はなく、そこにShiftキーやCtrlキーを持ってくるという特許もないようです。

しかし。
親指シフトキーボードは別格として、パソコン用のJISキーボードのキー配置を一部変えただけでも、特許がとれるんですね。
新しい配列を考えてみたものの、それまで「この程度の思いつきじゃ、特許なんて無理だろう」と思っていたのですが、上の2つの特許を見て、
「これなら、こっちも特許になるかも」
という気になってきました。
「せっかくだし、勉強がてら申請してみようかな」
と考え、特許取得の方法を調べてみることに。
興味をお持ちの方もおられるかもしれませんので、それについては次回、報告したいと思います。

ところで、話は変わるのですが……
筆者が敬愛してやまない、親指シフトを始めるきっかけを作ってくださったshio先生のブログを拝見していたところ、先生が最近、東急百貨店にて赤色のフンドシをご購入され、その履き心地が大変よろしかったことから、「フンドシスト」を宣言されたことを知りました。
フンドシ。それも赤。
うーん…
さすがは先生です。
筆者も、親指シフトとビブラム・ファイブフィンガーズは真似させていただいたのですが――ただ未熟者なので、先生のように、スーツに5本指シューズを合わせる域には達していませんが――フンドシは……我家の場合、嫁さんと娘から、NGが出されそうな予感が(^^;)。
先生の教え子のみなさんの反応は、どうなんでしょう。
でもきっと、ゴム紐がない下着って、気持ちいいんでしょうね。

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July 16, 2014

センター・コントロール・キーボード 8 特許出願

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Center Control Keyboard for English(Right Shift)

親指のホームポジションの1つにShiftキーが、両親指の真ん中にCtrlキーがくる、
「センター・コントロール・キーボード(CCK)」。
「もしかして、これで特許が取れるのでは」
と思い、勉強もかねて、特許を取るための方法を調べてみることにしました。
特許出願の手続は、特許事務所に頼んで代行してもらうのが一般的です。
事務所の弁理士さんが、特許を取りたい人の話を聞いて、特許庁が定める書式にまとめ、代理人として出願するのです。
メーカーで技術者をしている友人に聞いたら、彼の会社では特許申請を奨励していて――というか「年間○本以上」というノルマがあって(笑)――彼もこれまで、100本ぐらい申請したそうです。
顧問契約を結んでいる特許事務所とやりとりして、そちらから申請してもらうとのこと。
特許事務所に頼んだ場合、何十万円かの費用が必要になります。
筆者の場合は、お金がもったいないですし、人に頼んだのでは勉強にもならないので、自分で書類を書いて、申請してみることにします。

特許庁のホームページを覗くと、「出願の手続」というPDFがダウンロードできるようになっており、そこで特許申請の手順が解説されていました。
特許出願、昔は紙の書類でやっていたわけですが、現在はオンラインで可能です。
既に94%が電子出願とのこと。
筆者ももちろん、オンラインで出願することにします。

特許庁のホームページにつながっている、「独立行政法人 工業所有権情報・研修館」というところのホームページに、「電子出願ソフトサポートサイト」というコーナーがあります。
そこにオンライン出願のための「インターネット出願ソフト」というソフトが置かれていて、どうやら、これを使って申請するようです。
同じところに「申請書類の書き方ガイド」「申請書類ひな型」といったファイルもあったので、そちらも一緒にダウンロード。

まず「申請書類ひな型」を見てみました。
ところが「明細書」とか「特許請求の範囲」と名前が付いているファイルをいくつか見たら、名前は違うのに、中身はどれも同じ。
「なんだこりゃ」
さっそく、混乱してしまいました。
どうやらオンライン出願では、紙のときは複数に分かれていた書類を1つにまとめて送信するようなのですが……どれも一緒って、どういうこと?
ともあれ、まずはその「ひな型」と、いくつか見つけた先行特許の書式を参考にして、出願書類の下書きを書いてみることにします。
図面もあったほうがよさそう。
図面は普通、紙に書いたものをスキャンして使うようですが、筆者の場合は簡単なキーボードの配列だけなので、ペイントで作図しました。このブログで載せているような図です。
最初、適当につくってしまったのですが、「申請書類の書き方ガイド」をよく読むと、図の線の太さや画像ファイルの保存の決まりなど、細かな指示があちこちに載っています。
結局、何度もガイドを見直し、新たな指示を発見するたび、図を書き直すはめになりました。

さて、「出願の手続」を読むと、電子出願のためには「識別番号」をもらうことが必要のようです。
その手続のために、「インターネット出願ソフト」の中の「申請人情報・証明書管理ツール」というソフトを起動。
識別番号を取得しようとしたら、「証明ストア」というページが出てきました。
それを見ると、どうやら識別番号取得には、「PKCS#12」というファイル形式の電子証明書が必要のようです。
「電子証明書って、どうやってとればいいんだ?」
ネットで検索して調べた結果、PKCS#12形式の電子証明書には法人用と個人用があり、個人用は「セコムトラストシステムズ株式会社」という民間企業が有料で発行している、とわかりました。
有効期間3年のものだと、税込み2万2680円。
申請には住民票と印鑑登録証明書が必要で、必要書類は郵送しなければなりません。
「めんどくさいなあ。なんでオンライン出願するのに、何万円もかけて郵送で証明書とらなくちゃいけないんだ」
ぶつぶつ言いながら、しかたなく電子証明書の購入手続きをする、筆者。

ところが。
その後、やはり工業所有権情報・研修館のホームページ内にあった、「インターネット出願簡単操作ガイド」というマニュアルをダウンロードして読んでみたら、わざわざお金をかけて電子証明書を購入しなくても、住基カードの電子証明書で、識別番号が取得できるようなのです。
「インターネット出願ソフト」で識別番号を取得しようとすると、デフォルトでは「証明ストア」が出てきて、電子証明書ファイルの入力を求めてくるのですが、環境設定をいじって、この「証明ストア」を「ICカード」に変更すれば、住基カードで識別番号が取得できる、とのこと。
「だあっ」
電子証明書購入手続き後にそれを知り、筆者は憤慨しました。
「そんならそうと、初めから言ってよ。なんで電子証明書のデフォルトが住基カードになってないのよ」
新しがりの筆者は、何年も前に市役所で住基カードを発行してもらい、電子証明書も入れてあるのです。そっちなら無料なのに。
ああ、2万2680円も無駄に使ってしまった…。
落ち込みつつ、改めて申請人情報・証明書管理ツールを起動。
環境設定を変え、住基カードを使い、無事に識別番号を取得できました。

続いて引っかかったのが、出願料の支払い方法です。
インターネット出願ソフトを見ると、どうも電子出願の時点で、出願料を既に支払っていることを申告しないといけないような感じです。
「どうやって払うんだろう」
調べてみると、出願料の払い込みには、いくつかやり方があるとわかりました。
見た中で一番簡単そうだったのが、公共料金のオンライン支払い手続きである「Pay-easy(ペイジー)」を利用すること。
ただペイジーを利用するためには、前もって「インターネット出願ソフト」で「申請人利用登録」を行うことが必要のようです。
お役所のやることって、何かと手続きが面倒ですよね。
手順としては、
1.申請人利用登録時に、専用パスワードと、カナ氏名を設定
2.実際の申請の前に、インターネット出願ソフトで16桁の「納付番号」を取得
3.ペイジーを利用して、インターネットバンキングで支払い手続き
4.手続書類に納付番号を記載して、オンライン申請
となるようです。

次にわからなかったのが、「特許願」の書式の中にある、「国際特許分類」の番号。
自分の申請しようとする特許が、どんな分野に属するのか、自己申告しないといけないのです。
これについてはネットで調べたところ、説明が見つかりました。
パソコン用キーボードの国際特許分類は「G06F  3/02」と判明。
そういえば、先行の類似特許にも、この番号が書いてありましたっけ。
しかし、ネットってほんとにありがたいですよね。
もしインターネットで疑問点を検索できなかったら、素人が特許申請なんて、できるもんじゃありません。

かくして、苦労しながらも、なんとか一通り、申請用の書類の下書きが出来上がりました。
とはいっても素人が書いたものですから、そのまま提出する自信がありません。
「誰かくわしい人に、チェックしてもらえないかな」
などと考えながら、お嫁さんに特許の話をしたところ…
偶然にも彼女の叔父さんが、特許関係のお仕事をされているというではありませんか。
「えっ、そうだったの?」
これぞまさしく、神のお導き。
さっそく電話で叔父さんを紹介してもらい、
「特許を取りたいので、アドバイスをいただけませんか」
とお願いしたところ、快くOKくださいました。

数日後、その道のプロである義理の叔父にお会いして、書いた書類をお見せします。
「うん、1人でよく、ここまで書けたね」
まずはお褒めの言葉。
「でもこれ、前に誰か考えた人がいるんじゃないの?」
やっぱり、そう思いますよね。
そこで、一応検索してみたこと、その結果、いくつか類似特許を見つけたことをお話しし、その先行特許も見ていただきました。
すると、叔父さんも筆者と同じく、
「これが特許になるんだったら、こっちもなるかな」
と思われたようです。
その後、いろいろな点をチェックして、専門家ならではの貴重なご指摘をいただくことができました。

直した下書きを元に、いよいよ出願書類を作成します。
筆者の場合は、工業所有権情報・研修館のホームページ内にあった、「かんたん願書作成ソフト」をダウンロードし、それに下書きの内容をコピペしました。
この、かんたん願書作成ソフトは、「不慣れな方々でも簡単に電子出願用の出願書類を作成できるツール」とのことで、とても便利でした。
画像ファイルなど、規定から外れていると、添付しようとしても自動でチェックされ、はねられてしまいます。
筆者も図についての規定はかなり読み込んで、指示通り書いたつもりだったのですが、何度もはねられて苦労しました。
最後のほうは理由がわからなくて、ためしにBMPファイルをGIFに直してみたら、無事、通過したりして。
できたファイルを「インターネット出願ソフト」で出願するときにも、書類内容の不備についての指示が「警告」として出てきます。
たとえば「『ウィンドウズ』は商標なので、使うならきちんと断るように」とか、「要約文は200字~400字に収まるように」といった具合。
面倒ではありますが、提出後に指摘されて再提出させられるより、提出の手前でチェックされて弾かれるほうがずっといいので、ありがたかったです。

特許出願の料金は、オンラインだと1万5000円。
ただし出願だけでは、権利化はされません。
「こっちが先に思いついたよ」
という証明にはなるし、他の人が同じ内容で特許を取ることは防げるのですが、他の人が同じ思いつきを利用して製品を作って売ったというときに、「そのアイデアはこちらの特許だから、すぐに製造をやめなさい」とか「利用料を払いなさい」とは言えないのです。
利用をやめさせたり、お金を払わせるためには、「出願審査請求」を行って、特許庁に出願の内容を調べてもらい、「たしかにこの出願は、特許に値する」という、お墨付きをもらわなくてはいけません。
そちらの費用は、10万円以上かかります。
高いので迷ったのですが、せっかくですので、これもやることにしました。
やはり「かんたん願書作成ソフト」で、出願審査請求書を作成。
電子現金納付の手続きをして、「インターネット出願ソフト」で送信します。
料金は高いのですが、書類作成自体は出願番号を記入するだけなので、簡単でした。

特許出願、全体を通じての感想は、
「ちょっと面倒だけど、やる気になれば、そう難しくはないな」
というところです。
報道などで、特許の審査をする審査官が人手不足で大変だという話を聞いていたので、
「きっと特許庁では、なるべく申請の数を減らすように、申請の方法をわかりにくくしているんじゃないかな」
などと想像していたのですが、どうしてどうして。
素人にもずいぶん協力的というか、懇切丁寧に申請のやり方を教えてくれていると思います。

叔父さんによると、「出願と同時に審査請求すると、1年ぐらいで通知が来る」とのことです。
ただ、よほどの大発明でもないかぎり、まずは、
「こんなものは特許として認められないよ」
という拒絶査定が出るのが普通だとか。
申請する側はそれに対して、新規性や独創性を訴えて反論し、特許として認めさせなければなりません。
その過程は、そこで論争に勝たなくては特許を取れないという、ミニ裁判のようなものだとか。
そのあたりの説得のコツが、素人ではよくわからないので、みなさん特許事務所に交渉を依頼するのでしょうね。
筆者はそれについても、叔父さんにアドバイスをお願いしつつ、自分で対応してみるつもりです。
どうなるのか、ちょっとドキドキですね。

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July 14, 2014

センター・コントロール・キーボード 9 門前払い

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Center Control Keyboard for English (Left Shift)

さて、専門家である叔父さんに聞いたところ、特許というものは、正式に審査を通って特許として認められなくても、出願してしまえば、内容を発表しても、製品に使っても問題ないのだそうです。
センター・コントロール・キーボードも、せっかく考えたので、
「どこかに採用してもらえないかな」
と思い、とあるキーボードメーカーさんに、
「こういうのを考えたので、よかったら検討していただけませんか」
とメールしてみました。
20分後、サポートセンターさんより、
「新商品のご提案をありがとうございます。せっかくのご提案ですが、弊社では○○シリーズ以外のキーボードの開発を行う予定はございません。
今後とも弊社製品の変わらぬご愛顧の程、心よりお願い申し上げます。敬具」
というお返事が返ってきました。
ひええ。
なんというか、「ザ・門前払い」という感じです。

きっとこれまでも、いろいろな街の発明家の売り込みを受けていて、「一切、相手にしない」という方針になっているのでしょうね。
「きっと他のメーカーも、似たようなものだろうなあ」
と思うと、一気に売り込む気力が萎えてしまいました。
これ以上ジタバタしても、ただの「痛い人」で終わりそう。
採用はともかく、メーカーの現役の設計者の方に図面を見てもらって、ご意見を伺いたかったのですが、しかるべき人からのきちんとした紹介がない限り、会っていただくことも難しそうです。

考えてみると、これまで筆者が検索して見つけた先行特許も、実際に製品化されたという話は聞きません。
きっと特許というものは、取得することより、製品に使ってもらうことのほうが、何倍も難しいのでしょう。

というわけで、ここでいったん頓挫してしまいましたが、なにはともあれ、出願したら発表しても大丈夫ということなので、自分のブログに経緯を載せることにしました。
今後は、興味のある方の目に触れることを期待しつつ、モノの形にしていくためにどうしたらいいか、ない知恵をしぼって考えてみることにします。

ここまで辛抱強く読んでくださったみなさま、ありがとうございました。
何か動きがありましたら随時、このブログで報告していきます。
以前からのブログ読者の方は、この半月ほど、急に毛色が変わってびっくりしたでしょうね。
今後も何卒よろしく、お願いいたします。

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